第13回定例会 期を越えて、学びの先へ「真下班」と「each tone」
開催日:2021年6月26日(土)
NEXT DOOR第13回定例会は、「期を越えて、学びの先へ」をテーマとして2つのチームに登壇いただきました。
ケア実践場面分析演習で、3期生の山本さん、鈴木さん、阿部さん、濱田さんは、ALS(筋萎縮性側索硬化症)の当事者である真下貴久さんの訪問介護事業を演習先に選びました。5期のダイバーシティ実践論4「ALSとコミュニケーション 〜本物のコミュニケーションを知る〜」でも講師を担われた真下さんは、一般社団法人わをんの理事も務め、現在も精力的に活動しています。
病状が進行する中でも「失いながらも大切なものを得る方法を」「今の積み重ねが将来を作る」とユーモアを忘れずに前向きに活動する真下さんの在り方を伝えるため、3期では「格好良さ」を前面にアピールしたプロモーション動画を作りました。
同様にしてトータルケアを目指す真下さんを取材した2期生の西村さんと小林さんは、人材確保が課題であることを早々に感じ取り、ケアスタッフ募集のチラシ制作に結び付けました。修了後も、講演に足を運んだり、真下さんがコミュニケーションツールとして使う目線を利用した透明文字盤研究会に参加したりと、関わりは継続しています。
どちらの期も、演習ではチームワークが大事だったと声を揃えました。真下さんの行動力に魅せられながら、活動は期を重ね、発展していきます。
3期生の柿田さんは、DOORの受講を経て、アート思考で課題に寄り添い新たな視点・解釈を与えることが、課題を溶かしていくということに気付きました。特に印象的だった学びとして、以下3つの紹介がありました。
1.3期のダイバーシティ実践論5「ALSとコミュニケーションの重要性」で真下貴久さんが語った、「助けてくれたのは、薬ではなく、人だった」という言葉
2.陶芸家きむらとしろうじんじんさんの「野点」プロジェクトの、何かを目的化しない、もろもろの総体としての魅力
3.高齢者施設で認知症の入居者さんに寄り添ったAisレジデンスアーティスト楼さんの、現実は何も変わっていなくても、関わる人々のマインドに変化が生じれば行動が変わる経験談
NEXT DOOR第3回定例会で有志を募って起業準備を始め、 2021年1月、「藝術の力を社会へ」を理念とするeach tone 合同会社を設立しました。現在each toneで手掛けているプロジェクトは、「祈り」をテーマとした「víz PRiZMA(ヴィーズ プリズマ)」です。生きること・死ぬこと、そこにまつわる想いをアートでとらえ、終活に光をあてようとしています。(3期柿田)
期を越えた人と人のつながりとDOORでの学びが、社会へと広がり、さらにそれを人が広げていく、それぞれの生き生きとした修了後の活動を感じ取ることができました。(世話人川原)