関東学院大学社会連携センター × DOOR to DOOR

当事者との対話 ―ダイバーシティ実践論―

第5回:11月2日(土)

講師: 岸川 紘大(児童自立支援専門員)/Fさん(児童自立支援施設 卒園生)
第5回は児童自立支援施設の職員岸川紘大さんと、卒園生のFさんにご登壇頂いた。

外の学校に通う児童養護施設とは異なり、児童自立支援施設では生活・教育の全てが園内で行われている。
おはようからおやすみまでという言葉の通り、職員は住み込みで子ども達と生活を共にしている。

岸川さんは、
「子ども達の人生の中にたまたま自分が登場させてもらっている。してやっている、と思わない。」
「重要か否かは職員ではなく子ども達自身が決めること」
「嘘をつく大人は目を見ればすぐにわかるため、子ども達の『大人を見る目』を甘くみてはいけない。」
と語る。

Fさんは、月に一回の面談で親身に傾聴してくれた職員のおかげで「もしかしてここなら…」と居場所を見つけ、目を見て話し笑うことができるようになったという。

子どもたち同士でも喧嘩し、ぶつからなければ信頼は生まれない。
施設は集団生活の中で互いを高めあい成長していく場であると語った。

職員と子ども達、子ども達同士の真剣なぶつかり合いの積み重ねにより、不信がやがて安心や信頼に繋がっていく。

講師プロフィール

児童自立支援専門員

岸川 紘大

全国に児童自立支援施設は数十か所あります。2007(平成19)年に就労し、専門員として明るい性格で子どもたちと関わってきました。現在は卒園した子どもたちへのアフターフォローを積極的に行っています。

児童自立支援施設 卒園生

Fさん

専門学校に通っています。明るく朗らかな人柄です。