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2021
10/10

ドキュメンタリー映像演習 後期①

講師: 森内康博(東京藝術大学美術学部 非常勤講師)
後期1回目の対面授業では、前回の授業でカテゴリー別に分かれたチームごとに、制作するドキュメンタリー映像のアイデアや構成の発表を行いました。

Aチームはプログラム実践演習の授業やサッカー、センサリールームを主題に制作を行うことになりました。センサリールームを使用する方へ、感覚過敏のこと、なぜサッカーのスタジアムに行きたいのかなど、撮影や取材を通して映像を制作する予定です。

B-1チームは、感覚過敏があるお子さんと、ご家族との対話・取材を行います。まず、ご家族への取材はZoom上で行い、その後対面で取材を行う予定です。お子さんに一日の過ごし方を教えてもらったり、ご家族それぞれにインタビューを行い、お子さんの日常生活や何気ない会話を映像のメインに捉えて制作することになりました。

B-2チームは、ダウン症と感覚過敏があるお子さんと、ご家族との対話・取材を行います。ダウン症のことを知らない人に関心を持ってもらうという目的で、ダウン症に対して先入観のない藝大生がお子さんに出会っていく過程を追うことで一般の人にとってのダウン症について考えるような映像を制作していく予定です。

Cチームはワークショップの開催と取材を行います。開催するワークショップで、発達障害があるお子さんにショートムービーを作成してもらい、そのショートムービー・事前の話し合い・ワークショップ当日のスタッフの様子やワークショップ後の話し合いの様子も映像に取り込んで制作する予定です。

Dチームは、(公財)交通エコロジー・モビリティ財団と橋口亜希子先生、そしてDOORの連携プロジェクトとして制作を行うことが決まりました。感覚過敏などの困りごとがある方の公共交通機関の擬似体験映像制作を行います。映像は小学4年生くらいの当事者目線で制作します。感覚過敏と一言に言っても様々な困りごとを抱える方がいますが、今回は「視覚」と「聴覚」を中心に、感覚過敏の方にとっても、多くの方が抱える困りごとを映像で表現します。

授業の後半では、映像制作時に使用する音声機材のレクチャーを行いました。

いよいよ、本格的な制作がスタートします。

講師プロフィール

東京藝術大学美術学部 非常勤講師

森内康博

森内康博(もりうちやすひろ)
1985年生まれ。映像作家、映画監督、株式会社らくだスタジオ代表。
らくだスタジオプロデュースによるドキュメンタリー映画の制作や、CM・PV・アートプロジェクトの記録映像、また大学研究機関との映像アーカイブに携わる。

戦没画学生慰霊美術館「無言館」を題材としたドキュメンタリー映画『二十歳の無言館』(2016年)監督
東京都美術館 企画展「BENTO おべんとう展―食べる・集う・つながるデザイン」にて映像インスタレーション『Making of BENTO』(2018年)展示
電動車椅子サッカードキュメンタリー映画「蹴る」(2018年)プロデューサー
旧神奈川県立近代美術館 鎌倉の改修工事の記録「再生される白い建物ー 改修工事の軌跡 2017-2019」(2019年)監督
藤沢市湘南台文化センターこども館30周年記念事業 市民映像制作「SFショートムービー(プラネタリウム上映)」(2019年)企画、監修