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2025
10/7

ARTs×SDGsプラクティス⑥講義5 表現の現場から考える:アートと社会のあいだで

講師: 寺田健人(写真作家)
社会の中には、目に見えない偏りや、無意識のうちに受け継がれてきた価値観が存在しています。美術の世界も例外ではなく、表現のあり方や作品の受け取られ方の中にも、そうした構造が潜んでいます。

今回の講座では、写真を中心に活動する発表者自身の制作実践を紹介しながら、「写真」というメディアがどのように社会的な視線や役割を再生産してきたのか、あるいはそこにどのような抵抗や想像の余地があるのかを、活動や制作実践から考えます。

同時に、文化芸術に関わるアートワーカーの労働や制作環境の改善に取り組む活動を紹介し、どのように表現の現場や関係性を持続させていくことができるのかを取り上げます。

制作や発表の機会だけでなく、働き方、教育、地域との関わりなどを含めて、「持続可能な表現の場所」とは何かを、受講者の皆さんと一緒に探ってみたいと思います。

講師プロフィール

写真作家

寺田健人

沖縄県生まれ。
写真を軸に、映像や立体など多様な手法を取り入れたインスタレーションによって制作を行う。人がどのようにして「性」や「生まれ」といった社会的な枠組みによって行動や思考を方向づけられていくのかに関心を持ち、「個人的なことは政治的なこと」というラディカル・フェミニズムの視点を足がかりに、そうした構造を問い直す手段として表現を行っている。
現在、東京藝術大学 美術学部先端芸術表現科 助教、京都芸術大学通信教育部美術科写真コース 業務担当非常勤講師。