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2023
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アートプロジェクト実践論

講師: 奥山理子(みずのき美術館キュレーター、HAPS「Social Work / Art Conference」ディレクター)
今年も京都にある「みずのき美術館」キュレーターの奥山理子先生を講師に迎え、オンラインで4日間の集中講義を実施しました。導入で受講生それぞれが持つ「アートプロジェクトに対するイメージ」を話し合った後、奥山先生から全国で行われているアートプロジェクトを紹介していただきました。様々な場所・形態で行われるアートプロジェクトの境界線はどこにあるのか。グループディスカッション等を通して考えました。

授業は以下の流れで実施しました。

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(1)7月日29(土)10:00-16:00
テーマ:導入
・アートプロジェクトってどんなイメージ?
・美術館を作った福祉施設がアートプロジェクトに取り組む理由
・映像視聴:「ようこそみずのき美術館」、菊地敦己×奥山理子対談「みずのきの演習から考えること」等
・質疑応答

(2)8月5日(土)10:00-16:00
テーマ:福祉⇄アートプロジェクト⇄アート
・アートヒストリーとしてのアートプロジェクト
・福祉のアートプロジェクト
・ 祭りはアートプロジェクト?アートプロジェクトは祭り??
〜伝統の祭りと地域型アートを比較考察する〜
・グループワーク
・レポート課題について説明

(3)8月19日(土)10:00-16:00
テーマ:アートと倫理
・アートプロジェクトの「協働」が孕む問題
・救世主となるか!? 相談支援の誕生
・若手芸術家のためのケアマネジメント
・読書会のように
課題図書:『未来のアートと倫理のために』、『戸口に立って』

(4)8月26日(土)10:00-16:00
テーマ:課題発表「古今東西アートプロジェクト調査結果」
・発表「古今東西アートプロジェクト調査結果」( 発表、講師、受講生からのコメント )
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アートプロジェクトが作られていく過程を奥山先生自身の体験も交えながら丁寧に解説していただき、充実した講義の時間となりました。

講師プロフィール

みずのき美術館キュレーター、HAPS「Social Work / Art Conference」ディレクター

奥山理子

1986年、京都生まれ。母が、絵画活動で注目された社会福祉法人松花苑みずのきの施設長に就任したことに伴い、12歳より休日をみずのきで過ごす。2007年以降の法人主催のアートプロジェクトや、農園活動にボランティアで従事した後、2012年、みずのき美術館の立ち上げに携わり、以降企画運営を担う。2万点を越える所蔵作品のアーカイブ、アール・ブリュットの考察、社会的支援を必要とする人たちとのアートプロジェクトなど、企画は多岐に渡る。アーツカウンシル東京「TURN」コーディネーター(2015-2018)、東京藝術大学特任研究員(2018)を経て、2019年より、HAPSの「文化芸術による共生社会実現に向けた基盤づくり事業」に参画し、2020年、相談事業「Social Work / Art Conference」ディレクターに就任。東京藝術大学Diversity on the Arts Project非常勤講師。京都芸術大学大学非常勤講師。