安東 豊さん(4期生)
(会社員/2020年度受講)
共に伴走・並走をして行けるような環境

①DOORプロジェクトへ参加した(知った)きっかけ
対話型アート鑑賞のワークショップで偶然DOORのチラシを目にして、「アート×福祉」というキーワードにビビっときました。募集の締め切りが3日後くらいで、急いで応募しました。関心を持った理由は、私自身、家族の介護を抱えていて、社会的に弱い立場にいる人がより良く生きるための社会の在り方とはどうあるべきだろう?ということを、当事者として色々考えるようになっていたことがあります。また、写真を使ったワークショップを行っているのですが、写真は外の世界を切り取るように見えて、実は自分の内面を写し取る、「視点」を表現するものだと思っています。同じものを見ても、人によって見方・捉え方によって出てくるものは全く違ったものになります。こうした様々な存在や価値観を、アートを触媒にして可視化することで社会の多様性を感じたり、いろんなリソースを繋げていくことで何か新しい価値を生み出したりできるのではないか、DOORの授業がそうしたことを考え実践するきっかけになるんじゃないか、と思って参加しました。

 

②印象に残っている講義や実習
一年間の授業を振り返って、こんなに多様なプログラムをやっていたのかと再認識しました。全てが本当に学びの場で、そこに集う人たちも色んなバックグラウンドをお持ちなので、新たな気づきもたくさん得られました。ちょうどコロナ禍で、私たち自身が社会生活の制限を受けるという中で、障害や社会のバリアといったものを実感しながら、より自分ごととして考えることができました。コロナ禍の中でDOORの授業を体験するのは、大きな意味があったと思っています。実習ではもう少しリアルに顔を合わせたい場面もありましたが、みんなで工夫して取り組みました。この時期にDOORのプログラムに出会えたことは、これからの多様性の社会を生きていく上で、大きな収穫でした。

 

③仕事とDOORプロジェクトの両立について
授業自体は平日の夜や週末ですので、物理的にも両立はできました。あと、皆さん本業を持った社会人の方が大半なのですが、情報共有や交流をするオンラインのコミュニティ(e-ラーニングシステムの掲示板機能)なども提供いただいているので、共に伴走・並走をして行けるような環境があるというのも、両立という意味では非常に助かりました。

(2021年1月 DOOR公開講座トークセッションより)