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2019
10/21

ダイバーシティ実践論8「自分らしくいきる ~多様性を認めていく中から生まれるフルインクルージョン~」

講師: 玉木 幸則(NHK「バリバラ」パーソナリティ/社会福祉士)
NHK Eテレの「バリバラ」に出演されている玉木さん、
「僕、汗っかきなんやけど、気にせんといてね」と関西弁の優しい語り口でお話を始めました。

講義は、玉木さんの自己紹介から始まり、バリバラのお話からご自身の経験談、障害や人間の尊厳に至るまで話が及びました。

国連で採択され、政府が批准するとした障害者権利条約があるにも関わらず、
重度の障害がある人のほとんどは施設に入る。
こうした地域社会の仕組みを作ってきた人たちの意識の中や、一人ひとりの障害のある人の見方や考え方に本当の障害がある、と玉木さん。
僕が一貫して目指しているのは、フルインクージョン:完全な共生社会を作っていくこと、と語ります。

また、相模原で起きた事件についても触れました。
「障害者なんていなくなればいい。この言葉によって、どれだけの障害者が傷ついたか。障害のない人も、あのナイフに貫かれてるんちゃうかな。」

また、最近気になる言葉として、「生産性がない」や「ひきこもり」、「死にたかったらひとりで死ねばいい」を挙げていきます。

「誰もが死んだらあかんねん。命ある限り、幸せに生きていく権利があるんやから。障害者や高齢者としてではなく、ひとりの人間として見てほしい。障害のある人もない人も、助け合いながら、その人らしい暮らしを実現していける社会にしていきましょう。」と力強く語りました。

講師プロフィール

NHK「バリバラ」パーソナリティ/社会福祉士

玉木 幸則

社会福祉法人 西宮市社会福祉協議会 地域生活支援課 地域福祉権利擁護係 係長
特定非営利活動法人日本相談支援専門員協会 顧問
一般社団法人兵庫県相談支援ネットワーク 代表理事
内閣府 障害者政策委員会委員 等
NHK Eテレ  毎週木曜日 20:00~20:29
みんなのためのバリアフリー・バラエティ「バリバラ」にレギュラー出演中

1968年兵庫県姫路市に仮死状態で生まれる。4歳そこそこで肢体不自由児療育施設に入所、障害者としての洗礼を浴びる。
小中学校は、地元の普通学級で学ぶも、高等学校だけ泣く泣く養護学校へ。
1991年日本福祉大学社会福祉学部第Ⅱ部卒業後、知的障害者通所授産施設に勤務するが1年で退職。
1992年自立生活センター・メインストリーム協会事務局次長に就任以後、障害者の自立生活運動にのめりこむ。
2009年4月~2012年3月まで NHK Eテレ「きらっといきる」パーソナリティを務める
2012年9月末でメインストリーム協会を退職。
2013年4月社会福祉法人 西宮市社会福祉協議会へ転職。