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2022
8/7

プログラム実践演習⑤

講師: 布下翔碁(東京藝術大学美術学部 非常勤講師)
5回目となる今回の授業では、9月から始まる制作に向けて土を練る作業をし、また、太宰府で実施したアジア代表日本のワークショップの会場の様子を布下先生に見せていただきました。

はじめに、これから制作を進めるにあたり改めてプロジェクト全体の概要や目的について布下先生から説明があり、土を練る作業に入りました。
あらかじめ受講生には陶石を粉砕した粉などの材料を送り、手引きにそって作業をしてもらい粘土状の磁器土を作ってもらっていました。
磁器土は一般的な土に比べ置く向きによって水分の偏りが出やすいため、粘土全体の水分を均一にする「荒練り」を行ったあと、粘土内の空気を抜く「菊練り」を行いました。
制作で使用する前に粘土を練っておくことで、粘りが出てより使いやすく良い粘土になるそうです。

土を練り終わった後は布下先生がワークショップ会場に移動し、この日のテーマだったインド・バーレーン・オマーンの3カ国の要素を取り入れた優勝杯を作っている参加者にお話を聞き、受講生と交流を行いました。
最後に、日比野学長と布下先生が協働で制作した優勝杯を見せていただき、この日の授業は終了しました。

次回の授業からは、いよいよ制作と野焼きを行っていきます。

講師プロフィール

東京藝術大学美術学部 非常勤講師

布下翔碁

東京藝術大学の博士課程に在籍中、同大学漆芸研究室で研究生として漆について学んだ経験から、焼物と漆の技術や知識が融合した表現活動を行なっている。近年では、博士学位論文で自身の技法を「陶𡑮」と定義することで、より焼物と漆が混じり合った作品へと展開している。一方で、伝統工芸とアートプロジェクトが相互に作用した表現活動によって、現代の多様化し複雑化し続ける社会の抱える問題に、新たな視点からのアプローチを試みている。