1978年千葉県生まれ。
東京農業大学農学部卒業。日本社会事業学校研究科修了。千葉大学看護学部中途退学。
千葉大学大学院人文社会科学研究科博士前期課程修了。(学術修士)
2001年、社会福祉法人福祉楽団を設立し、特別養護老人ホームの生活相談員、施設長などを経て、現在、理事長。
2012年、株式会社恋する豚研究所を設立、現在、代表取締役。
現在、千葉大学非常勤講師、京都大学こころの未来研究センター連携研究員、ナイチンゲール看護研究所研究員。
介護福祉士、社会福祉士、精神保健福祉士。
- 必修科目
- ケア原論
2021
11/8
ケア原論11「越境するケア・越境する福祉」
講師:
飯田 大輔(社会福祉法人福祉楽団 理事長)
ケア言論を締めくくるのは、最初に「ケアの概論」について講義をしてくださった飯田大輔さんです。
前半は、ケアのクリエイティビティや、科学とクリエイティビティは相互に作用すること、つくることの重要性について、後半は、株式会社恋する豚研究所での事業のお話を中心に、理論と実践の横断的なお話を伺いました。
看護を「新しい科学であり新しい芸術であるもの」とナイチンゲールはいいます。「科学」については前回までの講義で伝えましたが「新しい芸術」とはどういうことかというと、看護は生活体としての人間に関わりますが、人間は千差万別であって、そこにアプローチできないとその人らしい生活は実現できない。よって創意工夫が必要になります。20世紀は科学の時代だった、これからの地域社会においてクリエイティビティが探究される時代である、と飯田さんはいいます。
講義の後半では、飯田さんが行っている事業の一つである「恋する豚研究所」を紹介いただきました。恋する豚研究所では豚の養育や販売から流通までを自社で行い「おいしいもの、本物をつくること」を大事にしています。ここでは精神障がいや身体障がいがある方の雇用も行っています。障がい者の作業所での平均月給が1万3000円程度という中で「稼げる仕組みを作り、福祉を組み込む」ことを考えて、障がいがある方が自立して生きていけるくらいの賃金を支払っています。
また、作業を分解し、細かいマニュアルを作って構造化しています。サツマイモを選別するときに重さを色で分けてできるようにして誰もが作業できる環境を作ったり、色で分けられたヘルメットを被ることで事故を防ぐ取り組みを行っています。
恋する豚研究所では、障がいを抱える人だけでなく、少年刑務所から出所して行き場所がない方や、生活の上で問題を抱える方なども雇用しており、彼らを支えるためにどう向き合ってきたかについてもお話しいただきました。福祉はあくまでツールであり、中心には人間がいる。セーフティーネットからこぼれ落ちてしまう人や理不尽な理由で辛い思いをする人を少なくし、誰もがその人らしく住み慣れた地域で生活できるように活動を続けていきたい、と講義を締めくくりました。
前半は、ケアのクリエイティビティや、科学とクリエイティビティは相互に作用すること、つくることの重要性について、後半は、株式会社恋する豚研究所での事業のお話を中心に、理論と実践の横断的なお話を伺いました。
看護を「新しい科学であり新しい芸術であるもの」とナイチンゲールはいいます。「科学」については前回までの講義で伝えましたが「新しい芸術」とはどういうことかというと、看護は生活体としての人間に関わりますが、人間は千差万別であって、そこにアプローチできないとその人らしい生活は実現できない。よって創意工夫が必要になります。20世紀は科学の時代だった、これからの地域社会においてクリエイティビティが探究される時代である、と飯田さんはいいます。
講義の後半では、飯田さんが行っている事業の一つである「恋する豚研究所」を紹介いただきました。恋する豚研究所では豚の養育や販売から流通までを自社で行い「おいしいもの、本物をつくること」を大事にしています。ここでは精神障がいや身体障がいがある方の雇用も行っています。障がい者の作業所での平均月給が1万3000円程度という中で「稼げる仕組みを作り、福祉を組み込む」ことを考えて、障がいがある方が自立して生きていけるくらいの賃金を支払っています。
また、作業を分解し、細かいマニュアルを作って構造化しています。サツマイモを選別するときに重さを色で分けてできるようにして誰もが作業できる環境を作ったり、色で分けられたヘルメットを被ることで事故を防ぐ取り組みを行っています。
恋する豚研究所では、障がいを抱える人だけでなく、少年刑務所から出所して行き場所がない方や、生活の上で問題を抱える方なども雇用しており、彼らを支えるためにどう向き合ってきたかについてもお話しいただきました。福祉はあくまでツールであり、中心には人間がいる。セーフティーネットからこぼれ落ちてしまう人や理不尽な理由で辛い思いをする人を少なくし、誰もがその人らしく住み慣れた地域で生活できるように活動を続けていきたい、と講義を締めくくりました。
講師プロフィール
社会福祉法人福祉楽団 理事長