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2021
11/22

ダイバーシティ実践論8「しくみの展開可能性:微分帖と現象学」

講師: 宮田 篤(美術家)
 今回は、 美術家の宮田篤さんに実際にデモンストレーションを行っていただきながら、ワークショップ「微分帖」や「間人間」の活動を中心にお話を伺いました。

 宮田さんの大きな活動の一つである「微分帖」とは、みんなでつくるおはなしの小さな本であり、そのおはなしができるちょっと変わった作文の仕方のことであり、それが行われる場所の呼び方でもあるそうです。二つに折った紙を使用し、何人かの人と一緒に、既に作られた文を見ながら文章がつながるよう新たに言葉を差し込む形式で文章を作っていきます。今回の講義の中でも、ZOOMのチャットツールなどを活用しながら、実際にワークショップを体験してみました。

 講義の後半では、介護福祉士としての経験や現象学の視点を踏まえ、ご自身の活動について「絶対的な前提から考えるのではなく、まずは自分の経験から出発して、様々な問いについて分解し吟味していく必要がある」とお話しされた宮田さん。ワークショップやドローイングによって他者との関わりの<あいだ>を見つめることを制作のきっかけとされています。

 

講師プロフィール

美術家

宮田 篤

美術家。1984年愛知県生まれ、東京都在住。
2009年愛知県立芸術大学大学院美術研究科美術専攻修了。
2011年より取手アートプロジェクト コアプロジェクト《アートのある団地》 パートナーアーティスト [宮田篤+笹萌恵]。2017年よりTURNプロジェクトメンバー。
おとなもこどももあそべるぶんがく「微分帖」など、ワークショップやドローイングによって他者との関わりの中にある差異を見つめることを制作の契機にしている。

おもな活動に「セカンド・フラッシュ」「アーティスト・イン・ミュージアム 宮田篤+笹萌恵 meets 岐阜県図書館」いずれも岐阜県美術館(2019)、「わくわくなおもわく」はじまりの美術館(福島/2019)、「びぶんブックス:ことばの店」トーキョーアーツアンドスペース本郷(東京/2019)、「ちらし彫刻」ポコラート全国公募展vol.6 ワークショップ賞/3331ArtsChiyoda(東京/2016 )、「微分帖/ビブンマンガ/びぶんえほん(キッズトリエンナーレ あいちトリエンナーレ2013)」愛知県芸術文化センター(2013)、「ふしぎの森の美術館」広島市現代美術館(2010)など。

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