1978年千葉県生まれ。
東京農業大学農学部卒業。日本社会事業学校研究科修了。千葉大学看護学部中途退学。
千葉大学大学院人文社会科学研究科博士前期課程修了。(学術修士)
2001年、社会福祉法人福祉楽団を設立し、特別養護老人ホームの生活相談員、施設長などを経て、現在、理事長。
2012年、株式会社恋する豚研究所を設立、現在、代表取締役。
現在、千葉大学非常勤講師、京都大学こころの未来研究センター連携研究員、ナイチンゲール看護研究所研究員。
介護福祉士、社会福祉士、精神保健福祉士。
- 必修科目
- ケア原論
2021
6/14
ケア原論2「対象論/対象論各論 空気・終末期/観察論」
講師:
飯田 大輔(社会福祉法人福祉楽団 理事長)
前回に引き続き、看護と介護に焦点をあてたケアについて飯田さんにお話しいただきました。今回の講義は、対象論とその各論の空気、終末期、そして観察論についてです。
まずは、対象論についてです。ここでは、ケアの対象となる"人間"を生活過程のあり方や、生活過程と認識との関係など様々な角度から見つめます。看護・介護者は生活過程に働きかける専門家であるため、生活を整えることを通して認識過程や生命過程も良くしていくべき、と飯田さんは言いました。
次に、各論として空気について話していただきました。室内の空気は人の呼気や新陳代謝、臭いなどによって汚れていくため、新鮮でない空気を体内に再吸収することは回復過程の妨げとなり、また生命力の消耗につながってしまいます。ここでは、換気の重要性や空気を湿度と温度の両方から捉える必要性について学びました。
また、生命力の消耗を最小にすることは、終末期のケアにおいても同様に大切です。現代は自宅より病院で死を迎える人の方が多いですが、延命や賦活を目的とする医療行為は対症療法であるがゆえに、自然死へと向かう本来の生体プログラムを乱し、患者に苦痛をもたらす可能性があります。死へと軟着陸するためには、生活の空間で死を迎えることが望ましいと飯田さんは言います。"良い死"を迎えるため、私たちは死をタブー視せず日常的に語り、準備をしておく必要があるのです。
最後は、看護・介護において最も重要とされる観察論についてです。看護・介護者は主体性を持って観察し情報を集め、発見し続けることが必要です。「何をしてほしいですか?」と患者に聞くことや、「水が飲みたい」などと言われてしまうことは観察不足によるものなので、良いケアとは言えません。個別性や共通性を大切にしたケアを実践していくことが重要であると飯田さんは語りました。
まずは、対象論についてです。ここでは、ケアの対象となる"人間"を生活過程のあり方や、生活過程と認識との関係など様々な角度から見つめます。看護・介護者は生活過程に働きかける専門家であるため、生活を整えることを通して認識過程や生命過程も良くしていくべき、と飯田さんは言いました。
次に、各論として空気について話していただきました。室内の空気は人の呼気や新陳代謝、臭いなどによって汚れていくため、新鮮でない空気を体内に再吸収することは回復過程の妨げとなり、また生命力の消耗につながってしまいます。ここでは、換気の重要性や空気を湿度と温度の両方から捉える必要性について学びました。
また、生命力の消耗を最小にすることは、終末期のケアにおいても同様に大切です。現代は自宅より病院で死を迎える人の方が多いですが、延命や賦活を目的とする医療行為は対症療法であるがゆえに、自然死へと向かう本来の生体プログラムを乱し、患者に苦痛をもたらす可能性があります。死へと軟着陸するためには、生活の空間で死を迎えることが望ましいと飯田さんは言います。"良い死"を迎えるため、私たちは死をタブー視せず日常的に語り、準備をしておく必要があるのです。
最後は、看護・介護において最も重要とされる観察論についてです。看護・介護者は主体性を持って観察し情報を集め、発見し続けることが必要です。「何をしてほしいですか?」と患者に聞くことや、「水が飲みたい」などと言われてしまうことは観察不足によるものなので、良いケアとは言えません。個別性や共通性を大切にしたケアを実践していくことが重要であると飯田さんは語りました。
講師プロフィール
社会福祉法人福祉楽団 理事長