2013年に50歳でレビー小体型認知症と診断される。
現在も様々な脳機能障害はあるが執筆活動を続けている。
著書に『誤作動する脳』(医学書院)、『私の脳で起こったこと』(ブックマン社)[日本医学ジャーナリスト協会賞 優秀賞受賞]他。
『VR認知症 レビー小体病 幻視編』他、監修。
- 必修科目
- ダイバーシティ実践論
2021
5/24
ダイバーシティ実践論5「『誤作動する脳』に起こること 〜認知症って、何?〜」
講師:
樋口 直美(執筆家、レビー小体病当事者)
今回の講義では、執筆家であり、レビー小体病当事者である樋口直美さんから、マイノリティーへの誤解と偏見をどう変えていけるのか、そして自分の状態を言語化する意味についてお話しいただきました。
レビー小体型認知症は、三大認知症の一つと言われており、幻視や認知機能変動、睡眠時の異常行動、パーキンソン症状などの特徴がある病気です。また、病気と思われなかったり、別の病気と間違われやすいことも大きな特徴の一つです。突然幻視が見えたり、倦怠感や不眠に悩まされるようになった樋口さんは、精神科で「うつ病」と誤診され、6年間うつ病の治療のために薬を飲み続けていました。
樋口さんがレビー小体型認知症と診断を受けたのは、うつ病と診断されてから9年後でした。それから自身の病気について勉強する中で、社会の中で誤解や偏見に苦しんでいる同じ病気を抱えた人が多くいることを知り、自身の病気について社会に伝えていくことを決心します。
しかし、自身のことを公表する中では、苦しいことがたくさんありました。講演会や執筆活動などで広く伝えていく活動を行いますが、「こんなにしっかりしている認知症の人はいない」といった社会の中での認知症に対する誤解や偏見により生まれるバッシングもあったと言います。
樋口さんは、講義の終盤に「自分は異常者だと思っていた時期があったが、今は脳の誤作動だと思っている。」とお話しされました。そのように捉えるに至った過程には、執筆活動をしていく中で、苦しみが別物になっていく感覚があったそうです。「誰かに話したり書いたりすることで、自分について考えを深め、客観視することができ、自分自身を受け入れられるようになった。」と語ってくださいました。
レビー小体型認知症は、三大認知症の一つと言われており、幻視や認知機能変動、睡眠時の異常行動、パーキンソン症状などの特徴がある病気です。また、病気と思われなかったり、別の病気と間違われやすいことも大きな特徴の一つです。突然幻視が見えたり、倦怠感や不眠に悩まされるようになった樋口さんは、精神科で「うつ病」と誤診され、6年間うつ病の治療のために薬を飲み続けていました。
樋口さんがレビー小体型認知症と診断を受けたのは、うつ病と診断されてから9年後でした。それから自身の病気について勉強する中で、社会の中で誤解や偏見に苦しんでいる同じ病気を抱えた人が多くいることを知り、自身の病気について社会に伝えていくことを決心します。
しかし、自身のことを公表する中では、苦しいことがたくさんありました。講演会や執筆活動などで広く伝えていく活動を行いますが、「こんなにしっかりしている認知症の人はいない」といった社会の中での認知症に対する誤解や偏見により生まれるバッシングもあったと言います。
樋口さんは、講義の終盤に「自分は異常者だと思っていた時期があったが、今は脳の誤作動だと思っている。」とお話しされました。そのように捉えるに至った過程には、執筆活動をしていく中で、苦しみが別物になっていく感覚があったそうです。「誰かに話したり書いたりすることで、自分について考えを深め、客観視することができ、自分自身を受け入れられるようになった。」と語ってくださいました。
講師プロフィール
執筆家、レビー小体病当事者