武蔵野美術大学造形学部建築学科卒業後、東京藝術大学大学院美術研究科デザイン専攻修了。建築設計事務所勤務。
重度の障害のある長男の誕生を機に2000年クリエイティブサポートレッツ設立。
2008年、個人を文化創造の軸とする「たけし文化センター」事業を開始。
2010年、障害福祉施設アルス・ノヴァ設立。(現在、生活介護、就労継続B型、放課後等デイサービス、ヘルパー派遣事業を実施)
2014年、のヴぁ公民館設立。
2016年より個人の生活文化を支援する「表現未満、」プロジェクトを開始。
2018年11月、浜松市中心市街地に重度の障害のある人を核とした文化創造発信拠点「たけし文化センター連尺町」完成。
2017年度芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞。
法人設立以来、アートを通した社会的包摂に取り組んでいる。
- 必修科目
- ダイバーシティ実践論
2021
4/19
ダイバーシティ実践論1「ダイバーシティと『表現未満、』」
講師:
久保田 翠(認定NPO法人クリエイティブサポートレッツ理事長、障害福祉施設アルス・ノヴァ(ARSNOVA)施設長)
今回の講義では、「表現未満、」という言葉を用いながら、ダイバーシティの問題に向き合っている久保田さんのお話を通して、ダイバーシティをどう実践していくのか、アートというツールを使いどのように社会に問題提起をし続けることができるかについて考えました。
「表現未満、」とは、誰もが持っている自分を表す方法や本人が大切にしていることを、取るに足らないことと一方的に判断しないで、その行為こそが文化創造の軸であるという考え方のことです。
久保田さんが現在運営している2拠点の施設には、ゲストハウスや、障害がある方が暮らしているシェアハウス、そして好きなことを一日中できるスペース等があります。
”問題行動”と世間で言われるような行動の根本を疑うと、それは、その人自身の問題ではなく周りの人にとっての問題であることに気づいたと久保田さんは言います。 そのような行動を、障害ではなくその人の「表現未満、」と定義することで、「その人にとってその行動は、表現かもしれないし、表現ではないかもしれない。実は彼にとって、大事なものだったのかもしれない。」というように、その人の存在自体を認め、新しい関係を構築していくきっかけが生まれると久保田さんは主張しています。
「表現未満、」とは、誰もが持っている自分を表す方法や本人が大切にしていることを、取るに足らないことと一方的に判断しないで、その行為こそが文化創造の軸であるという考え方のことです。
久保田さんが現在運営している2拠点の施設には、ゲストハウスや、障害がある方が暮らしているシェアハウス、そして好きなことを一日中できるスペース等があります。
”問題行動”と世間で言われるような行動の根本を疑うと、それは、その人自身の問題ではなく周りの人にとっての問題であることに気づいたと久保田さんは言います。 そのような行動を、障害ではなくその人の「表現未満、」と定義することで、「その人にとってその行動は、表現かもしれないし、表現ではないかもしれない。実は彼にとって、大事なものだったのかもしれない。」というように、その人の存在自体を認め、新しい関係を構築していくきっかけが生まれると久保田さんは主張しています。
講師プロフィール
認定NPO法人クリエイティブサポートレッツ理事長、障害福祉施設アルス・ノヴァ(ARSNOVA)施設長