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2021
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ケア実践場面分析演習⑤最終講評会

講師: 金野千恵(建築家/teco)
締めくくりとなる最終講評会の会場は学外である3331アーツ千代田からの配信にてオンラインで実施しました。前日に受講生が作品を展示します。講評会当日は講師である金野先生が会場で作品を講評し、発表をする受講生と実習先の方々がオンラインで参加しました。

当日は金野先生の挨拶から実習先に分かれたチームごとに15分の持ち時間で4時間におよぶ講評会がスタート。それぞれの作品に対し、講師や実習先の方々がコメントをしていきます。

例年は現場のリアルを伝える際に作品とともに体験の内容を写真や映像の形で伝えることができました。しかし、「子どもの生きる環境」がテーマである今年は、当事者である子どもとの体験を写真や映像で伝えることは困難です。出会えても直接的な表現で伝えることが難しい体験をどう伝えるか、ということが課題となりました。

作品は主に3つに分けられます。形のあるモノを制作したチーム、映像を作ったチーム、ワークショップを作ったチームはWEBサイトでの発信も行いました。

子どもたちと制作した粘土の写真と子どもたちから発せられた言葉をもとに作った絵本、里親家庭の人々との思い出を写真のコラージュと張り子で表現したオブジェ、大きな悩みになる前の小さな悩みを集めてクスッとしたり共感したりできる本を制作したチームもあれば、若者食堂をいつもと違う空間にするという企画をしたチームは当日展示したパネルや看板などを展示しました。

受講生はこの講評会で出た意見やコメントを受け、ブラッシュアップした作品を各実習先に届けます。

DOORプロジェクトとしても引き続き「子どもが生きる環境」を広く伝えることについて考えていきたいと思います。

講師プロフィール

建築家/teco

金野千恵

1981 年神奈川県生まれ。2011 年東京工業大学大学院博士課程修了、博士(工学)。2013-16 年 日本工業大学助教。2015 年より t e c o を共同で設立。現在、東京大学、東京藝術大学などにて 非常勤講師。住宅や福祉施設の設計、まちづくり、アートインスタレーションを手がけるなかで、仕 組みや制度を横断する空間づくりを試みている。主な作品に住宅「向陽ロッジアハウス」、訪問介 護事業所「地域ケアよしかわ」(2014)、「幼・老・食の堂」など。
http://te-co.jp