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2025
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ダイバーシティ実践論13「旅人と記憶の継承? 聴くこと、物語を分かち持つこと」

講師: 瀬尾 夏美(アーティスト/詩人/NOOK代表理事)
本講義では、東日本大震災のボランティアをきっかけに岩手県陸前高田市に移住した瀬尾が、その後、どのように被災を経験した人たちと関わりながら、ときに協働しながら、被災から復旧という過程に起きる出来事や、ちいさな語りを記録し、伝えるための表現を実践してきたかを中心に話す。また、最近では、豪雨災害に遭った宮城県丸森町や能登などの現在進行形の被災地域や、過去の戦争や災害の記憶が残る土地を訪れているが、実際に旅することで感じ取れる、隔たれた場所や出来事にも共通する感覚や風景の重なりについて、またそれらをつなぐ物語の可能性についても考えたい。キーワードは「旅」と「聴くこと/物語ること」。

講師プロフィール

アーティスト/詩人/NOOK代表理事

瀬尾 夏美

1988年、東京生まれ。アーティスト、詩人。NOOK代表理事。東京藝術大学美術専攻絵画科修了。土地の言葉と風景の記録を考えながら、絵や文章をつくっている。東日本大震災のボランティアをきっかけにして、岩手県陸前高田市に移住。岩手、宮城での対話の場づくりや制作を経て、現在は東京を拠点にし、“語れなさ” をテーマに各地を旅して物語を書いている。著書に『あわいゆくころ――陸前高田、震災後を生きる』(晶文社)、『二重のまち/交代地のうた』(書肆侃侃房)、『声の地層――災禍と痛みを語ること』(生きのびるブックス)、共著に『10年目の手記』(生きのびるブックス)、『NewHabitations: from North to East 11 years after 3.11』(YYYPRESS)。