東京都に生まれる。中央大学法学部教授。政治学、福祉政治論専攻。立命館
大学法学部助教授、北海道大学法学部教授などを経て、2013年より現職。
単著に『共生保障 「支え合い」の戦略』(岩波新書)、『生活保障 排除
しない社会へ』(岩波新書)、『福祉国家という戦略 スウェーデンモデルの
政治経済学』(法律文化社)、『福祉政治 日本の生活保障とデモクラシ
ー』(有斐閣)、『社会的包摂の政治学 自立と承認をめぐる政治対抗』(ミ
ネルヴァ書房)。編著に『リアル・デモクラシー ポスト「日本型利益政治」
の構想』(岩波書店)など
安心社会実現会議委員、内閣府参与、総務省顧問、男女共同参画会議議員、
中央教育審議会臨時委員、社会保障制度改革国民会議委員など歴任。現在、日
本学術会議連携会員、社会保障審議会委員、『月刊福祉』編集委員長、一般社
団法人「生活困窮者自立支援全国ネットワーク」代表理事などつとめる。
- 必修科目
- ケア原論
2017
10/7
生活保障の成り立ちとその転換 交差点型社会へ
講師:
宮本太郎(中央大学)
人生100年時代に本格突入し、2007年生まれの約半数が107歳まで生きるとも言われています。「長寿社会にはなるが、あまり幸福感は広がらないかもしれない」と宮本先生。長生きになるとお金がかかり、孤立が増え、下り坂が長く続く時間をどう過ごすか、死をどう納得するか、などの課題があります。
これまでの生活保障は、家族主義的な会社が福利厚生を保障し、公共事業も多く、商店街が元気であった時代、学校を卒業したら働き、歳をとったら社会保障のお世話になるといった、(一度入ったら)後戻りのきかない、一方通行型社会では機能していました。
これからは、多様な生き方を包摂する交差点型社会への転換が必要だと語ります。働き始めても学び直せる、子供が生まれても仕事が続けられる(また、子育てが終わったら仕事を再開できる)など、個人のライフスタイルに合わせて行き来できる社会が、社会的包摂であり、人が多様に生きていく権利を保障するということではないか、と宮本先生。
国や自治体だけではなく、NPOや社会的企業が支援し、共同作業することが必要。幸福ということは「人に承認される」ということが大事、という言葉が印象的でした。
これまでの生活保障は、家族主義的な会社が福利厚生を保障し、公共事業も多く、商店街が元気であった時代、学校を卒業したら働き、歳をとったら社会保障のお世話になるといった、(一度入ったら)後戻りのきかない、一方通行型社会では機能していました。
これからは、多様な生き方を包摂する交差点型社会への転換が必要だと語ります。働き始めても学び直せる、子供が生まれても仕事が続けられる(また、子育てが終わったら仕事を再開できる)など、個人のライフスタイルに合わせて行き来できる社会が、社会的包摂であり、人が多様に生きていく権利を保障するということではないか、と宮本先生。
国や自治体だけではなく、NPOや社会的企業が支援し、共同作業することが必要。幸福ということは「人に承認される」ということが大事、という言葉が印象的でした。
講師プロフィール
中央大学