第18回定例会 ふつうってなんだろう? ~多様な性を切り口に、違いを尊重し合うためには~
開催日:2021年11月20日(土)
NEXT DOOR第18回定例会は、LGBT(かもしれない人を含む)ユースのための居場所である「にじーず」のスタッフ3期生小宮さんをナビゲーターに、教育系パラレルワーカーの進藤夏葉さんをお招きして貴重なお話をうかがいました。
今夏開催された東京オリンピック・パラリンピックでは210人の性的マイノリティを公表している方々が出場。しかし、国籍を見ると、性的マイノリティの差別を禁止する法律が存在する国のみで、日本からはゼロ。なんと、G7の中で日本は唯一、LGBT差別を禁止する法律がないそうです。
対応が遅れる日本で、「にじーず」は、いつ来ても、いつ帰ってもいい、何をして過ごすかも自由なオープンデーを、2016年に池袋から始め、現在は全国6カ所で開いています。オンラインを利用しての相談や、ラジオ保健室の試みも始めました。
進藤さんは、「ちがい」を前向きに捉えて活動できるようになった現在までのライフヒストリーを絡めながら、多様な「性」をきっかけに「多様性」を考えるワークを組み込み、参加者とのセッションを繰り返して思考を深めていきました。
①自認する性、②からだの性、③好きになる性(恋愛感情を持つ相手)、④表現する性(服装やふるまい)の4つの性で自分自身を分析し、同じ「青」でもいろいろな色合いがあるように、ひとはそれぞれ皆ちがい、性の位置づけも多様であると認識することができました。
多様な「ちがい」にできることは何か、を最後のセッションでは話し合い、「おじいさん」「おばあさん」ではなく「おびいさん」という新しい呼び名も生まれました。
「ふつう」と「ちがい」があるのではなく、世界は様々な「ふつう」でできている。
それなのに現実の世界にはまだまだ不便がたくさんあるということを、しっかりと感じられるひとりでありたい、との思いを重ねることができました。(世話人柿田、川原)