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2021
8/7

ケア実践場面分析演習 "現場を伝える"をつくる -ガイダンス・実習先決定-

講師: 金野千恵(建築家/teco)
「”現場を伝える”をつくる」建築家の金野千恵さんを講師に迎え、多様な専門を背景とする社会人受講生と学生がグループワークで協働し、実際に福祉の現場へ足を運ぶなかで、ケアの現場をより社会に開かれた場とする方法を考え実践します。

昨年度に引き続きテーマを「子どもの生きる環境」とし、複数回にわたり社会養護が必要な子どもに関わる団体や個人にリサーチ・インタビュー・サポート等の体験を行い、社会に開かれた場とするためのコト・モノを作ります。作るものは表現すること・関わることで伝える「作品」、社会に広く伝えるための「広報物」、実習先と一緒に作る「活動の実践」 、などで、表現の手法は問いません。

今年度の新たな試みとして、受講生の中から各実習先での体験や作品のアーカイブ、実習から見えてくることなどをまとめる「編集・アーカイブ」という役割を設けます。また、実習の一環として、作品の発表、社会への発信も行います。

この日はまず、金野先生より講義の趣旨や実習の課題についてのガイダンスを行いました。

次にみねやま福祉会の櫛田啓さんより、社会的養護が必要な子どもたちが置かれている状況や支援の概要と、どんな状況においても変わらない児童福祉の根幹の部分についてお話を伺いました。

そのお話から受講生が感じたこと、関心などをもとに、どの実習先に向かうか受講生に希望を取り、編集チームを含む7つのチームに分かれました。

今年度の特徴としては、遠隔地にお住まいだったり、医療・福祉の仕事に携わられている方などオンラインのみで実習を行う受講生がいるため、実習や制作など全てのプロセスをオンラインで行うチームがあるということです。

リアルであれ、オンラインであれ、実習先の方々との関係性を築き、通常の見学や授業からは見えてこない現場をに触れることが「つくる」「伝える」につながっていきます。

次回の中間チェック①では実習先がどのような福祉制度のもとに支援を行っているか・受講生のリサーチや体験内容・制作物のアイデアを発表します。

2021年度実習先:千葉市児童相談所、社会福祉法人チルドレンスパラダイス子山ホーム、千葉市里親会ひまわり会(2チーム)、川瀬信一さん、みねやま福祉会

講師プロフィール

建築家/teco

金野千恵

1981 年神奈川県生まれ。2011 年東京工業大学大学院博士課程修了、博士(工学)。2013-16 年 日本工業大学助教。2015 年より t e c o を共同で設立。現在、東京大学、東京藝術大学など゙にて 非常勤講師。住宅や福祉施設の設計、まちづくり、アートインスタレーションを手がけるなかで、仕組みや制度を横断する空間づくりを試みている。主な作品に住宅「向陽ロッジアハウス」、訪問介 護事業所「地域ケアよしかわ」(2014)、「幼・老・食の堂」など。2021年より、京都工芸繊維大特任准教授。
https://teco.studio/