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2017
5/15

共生社会を考える2「VR認知症プロジェクト」

講師: 下河原 忠道(株式会社シルバーウッド 代表取締役)
現在、日本では700万人とも言われている認知症。軽度の人も含めてたくさんいる中で、予防というよりも、いかに「認知症という状態を受け入れ、楽しむか」が大事なのではないか、と下河原さん。認知症になっても自分の人生を生きていける、というお話から講義が始まりました。

この日は、認知症をリアル体験してみようということで、VR(バーチャルリアリティ)を使った装置で認知症の方が見ている世界を体験しました。
認知症イコール記憶障害ではなく、同じ認知症でも色々な種類の認知症があり、100人いれば、100通りの様々なケースがある。空間の認知能力が弱っていたり、幻覚が見えるケースも。認知症を持っている方が、怖い思いをしているかもしれないという想像力を認知症以外の方に持ってほしいという思いから、下河原さんはこのVRを制作したそうです。

問題は認知症の方、個人の脳にあるのではなく、人と人の関係性にある。変わるべくは、我々の方だと語ります。サービス付き高齢者住宅の経営も行なっており、そこでのお話も。認知症のある方も多いが、鍵をかけたりして閉じ込めるようなことはしていないそうです。
いくつになっても認知症になっても、人生はある、と語りました。

講師プロフィール

株式会社シルバーウッド 代表取締役

下河原 忠道

株式会社シルバーウッド代表取締役、一般財団法人サービス付き高齢者向け住宅協会理事。
高齢者住まい事業者団体連合会(高住連)幹事。
2000年株式会社シルバーウッド社設立。
独自の建築工法の薄板軽量形鋼造(うすいたけいりょうがたこうぞう)システム「スチールパネル工法」を開発、特許取得。 
2011 年直轄運営によるサービス付き高齢者向け住宅「銀木犀」開設。
現在設計中のものを含め12棟の高齢者住宅の経営を行う。
2016年VR認知症プロジェクト開始。